2022-01-01から1年間の記事一覧

【ラノベレビュー】『豚のレバーは加熱しろ』 逆井卓馬 (電撃文庫)

豚のレバーは加熱しろ 逆井卓馬 (電撃文庫) (作品紹介――未読者向け) 「豚のレバーは加熱しろ」 強烈なタイトルである。また、その冒頭もライトノベル史に残る一文となるだろう。 この物語を通して諸君に伝えたいことは、ただ一つ、豚のレバーは過熱しろと…

【ラノベレビュー】この△ラブコメは幸せになる義務がある。 (電撃文庫)

この△ラブコメは幸せになる義務がある。 (電撃文庫) (作品紹介――未読者向け) 主人公・矢代天馬は、高校2年生初日のクラス替えで、金髪碧眼の美少女・椿木麗良、「氷の女帝」と称したくなる気高さと美しさをまとう皇凜華と同じクラスになる。友人の速水颯…

【ラノベレビュー】給食争奪戦 (電撃文庫)

給食争奪戦 (電撃文庫) 第20回電撃小説大賞<電撃文庫MAGAZINE賞>受賞作。小学生を登場人物とした4つの短編と、最後の1編はそれまでのストーリーで登場してきたキャラクターたちが高校生となって活躍する、全5編の群像小説。表題作「給食争奪戦」は年一回の究…

【ラノベレビュー】隙間女(幅広)(電撃文庫)

隙間女(幅広) (電撃文庫) 都市伝説を題材としたボーイミーツガール短編集。表題作の「隙間女(幅広)」は、家具と家具の隙間にいる「隙間女」を広所恐怖症と解釈し、部屋の外から出られない引きこもり少女として描く。主人公の部屋という小さな世界で展開さ…

『千歳くんはラムネ瓶のなか』における焦点移動

千歳くんはラムネ瓶のなか 5 まだ未完の論考です。 今回投稿する部分は、「焦点移動」というニッチな内容で、しかも冗長のわりにしょうもないことしか言っていないです。 これから本題に入っていくにあたっての準備運動みたいなものですが、自分の背中をた…

【ラノベレビュー】火界王剣の神滅者 (HJ文庫)

火界王剣の神滅者 (HJ文庫) 2013年の作品ですからもう10年近く前ですね。当時もあまり注目もされていませんでしたが、個人的には良作だと思っていました。以下の感想も2013年当時の物です。 誰かに届けば。 =====以下、本文===== ライトノベルで戦…

【ラノベレビュー】『ミス・ファーブルの蟲ノ荒園』(電撃文庫)

ミス・ファーブルの蟲ノ荒園(アルマス・ギヴル) (電撃文庫) 荒地〈アルマス〉 それは少女にとって『楽園』と同義だった。 時は19世紀のフランス、作中に「フランス革命」や「ナポレオン戦争」の文字が出てくるから、漠然と学校の世界史で習ったフランスをイ…

【ラノベレビュー】『負けヒロインが多すぎる!3』

遅ればせながら、『負けヒロインが多すぎる!3』の感想(というか考察)書きました。 今回は酒飲み実況ではなく、少し硬めに書いてみました。